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月周回衛星「かぐや」 月の裏側のミステリーを解明  月がどう生まれ、どう進化したか?月の裏側のミステリーゾーンに迫る

ロケットが宇宙へ運ぶ人工衛星は、通信や測位、地球観測など、今や私たちの日常生活に欠かせない役割を果たしています。また科学衛星は未知なる宇宙の姿を次々と明らかにし、宇宙・惑星・生命の起源と未来を探る科学に、大きな貢献をしています。
そんな中、月を知り月探査の未来を拓くため三菱重工のH-IIAロケット13号機で打ち上げられ、宇宙へ放たれたのが月周回衛星「かぐや」です。「かぐや」が何を目指し、何をもたらすかについて、ご紹介します。

「アポロ以来最大」の月ミッション

「アポロ以来最大」の月ミッション(画像提供:JAXA)(画像提供:JAXA)

2007年9月14日午前10時31分、H-IIAロケット13号機で、JAXAの月周回衛星「かぐや」が種子島宇宙センターから打ち上げられました。14種類もの科学機器を搭載した本格的探査は「アポロ以来最大の月ミッション」と世界の科学者の注目を集めました。
NASA(米航空宇宙局)のアポロ計画では12人の人間が月に立ち、382キログラムの岩石試料を地球に持ち帰った功績は非常に大きいものの、科学探査の側面から見れば、その探査は「月の表側」の限られた地域に留まっていました。その後1990年代にアメリカの二つの衛星が月全球の観測を行ったものの、純粋な科学目的の衛星ではありませんでした。
一方、「かぐや」は14の観測機器を駆使し、重力や地形、鉱物・元素など様々な観点から月全体を詳細に観測。従来のモデルを覆すような新事実を次々と発表しています。「かぐや」の成功によって、日本は他の天体を観測する惑星科学の最先端に躍り出ることができたのです。

観測目的―「月がどう生まれ、どう進化したか」

月は身近にありながら、太陽系の中では不思議な衛星です。地球の半径に対し月の半径は四分の一以上もあり、異常に大きな衛星です。また月は常に同じ面(表側)を地球に向け、裏側は決して見えません。さらに月の表には「海」と呼ばれる黒い玄武岩が覆う地域が広がっているのに対し、裏側にはほとんど海がなく、表と裏で違う「二面性」を持っています。
これらの事実は月がどのように生まれ、どう進化してきたかと密接に関係すると考えられています。その解明が「かぐや」の主目的です。得られたデータは科学探査だけでなく、将来の月面有人活動にとっても重要な情報となりえます。 さらに将来の惑星探査を見据えて、月周回軌道に人工衛星を投入すること、役目を終えた「かぐや」を月の狙った地点に落下させるなど、惑星探査技術の習得も大きな目的です。

月観測のために不可欠だった「確実な打上げ」

H2Aロケット13号機打ち上げ写真

月探査衛星「かぐや」の打上げは、三菱重工の「打上げ輸送サービス」の第一号機でもありました。月を回る軌道に入り最先端の科学探査を実施するという、難易度が高くチャレンジングなミッションです。「世界一の観測を行いたい」というお客様の目的を実現させるために、技術調整の打ち合わせを重ね、試験を繰り返しました。
また、地球と月の位置関係は刻々と変化するため、打上げはたった1秒遅れても月にたどり着くことができません。定刻打上げが要求されました。そして2007年9月14日午前10時31分01秒、定刻通りH-IIAロケットは打上げに成功したのです。
その後、「かぐや」を正確に軌道に投入することにも成功。「かぐや」は狙い通りに月に到着し、観測ミッションを開始することができました。

月の裏側のミステリーゾーンを明らかに

膨大なデータの解析は現在も続けられていますが、世界の科学者が待ち望んでいたのが、従来「ミステリーゾーン」とされていた月の裏側を詳細に観測したことです。特に月の全球にわたる「重力場」の詳細な観測は世界初です。観測結果から「月の二分性」が月内部にまで及んでいることが明らかになりました。また物質についても、純粋な斜長岩が全球を層状に覆っていることが明らかになり、月の進化を考える上で重要なデータとなりました。これらの成果は英科学雑誌ネイチャー、米科学雑誌サイエンスに掲載されています。
またハイビジョンカメラで月の地平線から地球が上る「地球の出」を撮影し、宇宙の漆黒の闇を背景にした、生命溢れる地球の美しい映像に大きな反響が寄せられました。

「かぐや」からその先へ

地質学者のように月に着陸して行うフィールド調査と「かぐや」の全球の観測データをあわせれば、月の解明が更に進むでしょう。また、月で岩石を採り地球に持ち帰るサンプルリターンミッションが将来行われるかもしれません。
月を知ることは、私たちが住む地球や太陽系がどのように生まれ、どう進化してきたかの解明にもつながります。また、月を探査する技術を手にすることは、将来、人類が月や他の天体を訪れ、住む日のためにも重要な一歩となるのです。

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