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MHI打上げ輸送サービス

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MHI打上げ輸送サービストップ > 広がる技術 > 広がるものづくり > 打上げ輸送サービスを支えるエンジニア:第2回 荷重解析: 機体にかかる圧縮力の最大値は数100トンにもなります

打上げ輸送サービスを支えるエンジニア 第2回 ロケットはどんな力を受けて飛ぶのか 荷重解析の担当者に聞く 福澤瞬 (構造設計課)

福澤 写真 福澤瞬
防衛・宇宙ドメイン
宇宙事業部 宇宙システム技術部 構造設計課

空気の壁を切り裂いて加速するロケットの機体には、大きな力(荷重)が加わります。風向きや風速、どのような飛行コースをとるかによって、加わる力も一様ではありません。打上げごとに異なる軌道や風の条件を踏まえた解析を通じ、機体に加わる力が想定内に収まるかどうかを確認するのが、荷重解析の仕事の重要な部分。担当者に話を聞きました。

(聞き手・喜多充成)

「機体にかかる圧縮力の最大値は数100トンにもなります」(福澤)

解析対象であるロケットの実物、はじめて見たときはどう思いました?

福澤 それはもう、衝撃を受けましたね。立っている実物を目にしたのは、H-IIA12号機の極低温試験が最初でした。もちろん横たわっているロケットは愛知県にある飛島工場で何度も見ていましたが、1段と2段が組み合わせられ、射場で立つ姿を見たときには「本当にこれが飛んでいくのか!?」と。

極低温試験とは?

福澤 絶対零度(-273.15℃)に極めて近い極低温と呼ばれる温度に冷した燃料の液体水素や液体酸素を機体に充填し、打上げ直前までの手順を実施し、機体と打上げ設備に不具合がないことを確認するための試験です。その段階ではまだフェアリング(衛星を保護する部材)はついていないので、「ここからまだ10メートルも高くなるのか……」とも感じました。

構造解析の仕事を、簡単に説明すると?

福澤 打上げに関していうと、号機ごとに飛行中の機体にかかる荷重を計算し、それが耐えられる範囲に収まっているかどうかを判定する仕事です。

H-IIAでは打上げ時の全機重量が280トンあまりですが、機体にはどんな力が、どのくらいかかってきますか?

福澤 加速そのもので生じる「慣性力」は空気中でも真空中でも変わりませんし、これはそれほど問題ではありません。問題は空気に押される「動圧」です。1000トンまではいきませんが、数100トンとお考え下さい。

飛行するロケットを、空気が押す力が数100トン……。

福澤 その力にも、機体を両端から押し縮めるような「軸力」と、機体を折り曲げようとするような力、「曲げモーメント」の2種類があります。それが合成された力を機体は受けています。機体にかかる圧縮力の最大値は数100トンにもなります。

機体にかかる力は飛び方によって変わってきますよね。

福澤 ロケットはなるべく迎角(機軸と空気力のなす角)を小さくし、風の来る方向に向かって飛ばしたい。しかしそれでは目指す軌道に入れないので、徐々に機体の向きを変えなければない。そのときに迎角が発生します。

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